協力医療機関連携加算の会議回数Q&Aを整理|開始1年と翌年度の考え方

加算・報酬改定
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結論

  • 協力医療機関連携加算の会議回数は「ICTありなら年1回以上」「ICTなしなら原則年3回以上」に緩和された。
  • 新しく加算を算定し始める場合は、「算定開始月から1年以内」に必要回数の会議が予定されていればよい。
  • 翌年度以降も加算を続ける場合は、「年度ごと」に必要回数の会議を実施すればよい。
  • 同じ会議を開始から1年の期間と翌年度の両方に数えるかどうかは、通知に明記されておらずグレーな部分であり、運営方針によって「攻める運用」と「安全運用」に分かれる。

協力医療機関連携加算の会議回数要件の変更内容

協力医療機関連携加算は、介護保険施設等と協力医療機関が定期的に会議を行い、 入所者の病歴や急変時の対応などを共有することで、医療と介護の連携を評価する加算です。

令和6年度介護報酬改定・令和8年度診療報酬改定にかけて、 会議の開催頻度の要件が次のように見直されています。

協力医療機関連携加算の会議頻度

  • ICTによる情報共有を行う場合
    • 協力医療機関側で、電子的システムにより施設の入所者情報をいつでも確認できる体制がある
    • 年1回以上の会議でよい
  • ICTによる情報共有を行わない場合
    • 協力医療機関が、入所者情報を随時確認できる電子的な仕組みを持っていない
    • 原則 年3回以上の会議が必要

以前は「概ね月1回以上」の開催が求められていましたが、 年1回または年3回に緩和されたことで、事業所の負担はかなり軽くなっています。

新規算定時の考え方

介護保険最新情報Vol.1523のQ&Aでは、 新しく協力医療機関連携加算を算定し始めるときの会議回数の考え方が示されています。

Q&Aの内容(抜粋)

協力医療機関連携加算の協力医療機関と介護保険施設等とで行う定期的な会議の開催頻度は、 電子的システムにより当該協力医療機関において、当該施設等の入所者の情報が随時確認できる体制が確保されている場合は年1回以上、 それ以外の場合は原則年3回以上に見直されたが、 新たに協力医療機関を定め、当該加算の算定を行う場合、 当該協力医療機関との会議は算定を開始した月から1年以内に1回以上または3回以上予定されていればよいのか。 また、当該加算の算定を開始した翌年度以降も継続して当該加算を算定する場合には、 毎年度ごとに1回以上または3回以上会議を実施すればよいか。

(答) 貴見のとおり。

新規算定時のポイント

  • 算定開始月に必ず会議を開く必要はない。
  • 「算定を開始した月から1年以内」に、ICTの有無に応じた必要回数(年1回または年3回)の会議が予定されていればよい。
  • たとえば、令和8年7月から算定を開始した場合
    • 令和9年6月末までの1年間で、年1回または年3回の会議が予定されていれば要件を満たすイメージです。

翌年度以降の考え方

同じQ&Aでは、翌年度以降も加算を継続して算定する場合の会議回数についても触れています。

翌年度以降の運用

  • 加算を翌年度以降も続ける場合は、 「毎年度ごと」に、ICTの有無に応じた必要回数(年1回または年3回)の会議を実施する。
  • ここでいう「年度」は、通常、4月から翌年3月までの期間を指します。
  • つまり、
    • 新規算定時:算定開始月から1年以内で必要回数を満たす
    • 翌年度以降:年度ごとに必要回数を満たす という二つの枠組みで考えることになります。

開始から1年と翌年度の会議回数の考え方

ここで気になるのが、 「算定開始から1年」と「翌年度」の期間が一部重なる場合、 同じ会議を両方の期間に数えてよいのかどうかという点です。

通知やQ&Aには、 「同じ会議を重複してカウントしてはいけない」とは書かれていません。 そのため、解釈の余地がある部分です。

期間のイメージ

例:令和8年7月に算定開始した場合

  • 開始から1年の期間
    • 令和8年7月〜令和9年6月
  • 翌年度の期間
    • 令和9年4月〜令和10年3月

このように、令和9年4月〜6月の3か月間は、 「開始から1年」と「翌年度」の両方に重なる期間になります。

協力医療機関連携加算の会議回数の扱い

通知やQ&Aに明確な禁止規定がないため、 事業所としてどう運用するかは「攻める運用」と「安全運用」に分けて考えることができます。

攻める運用

  • 通知・Q&Aには、 「同じ会議を開始から1年と翌年度の両方にカウントしてはいけない」とは書かれていない。
  • そのため、期間が重なる月に行った会議を、
    • 開始から1年の期間の会議回数
    • 翌年度の会議回数 の両方に数える解釈も、理屈としては成り立つ。
  • このような運用を選ぶ場合は、
    • なぜそのようにカウントしているのか
    • 医療機関との連携が実際に十分に行われていること を、事業所内のルールや記録として残しておくと、指導の場面で説明しやすくなります。
  • ただ「楽をしたいから」ではなく、 連携の実効性を保ちながら合理的に運用していることを説明できることが大切です。

安全運用

「算定開始月から1年以内」と「毎年度ごと」という二つの期間は、 それぞれ独立した評価期間として設定されていると考えることができます。

  • 行政の考え方としては、 各期間ごとに必要回数の会議をきちんと行っているかを見たいはずです。
  • そのため、
    • 開始から1年の期間で必要回数を満たす
    • 翌年度の期間で必要回数を満たす という形で、同じ会議を二つの期間に重複してカウントしない方が安全です。
  • 年度ごとに会議計画を作り、 開始年度と翌年度はそれぞれ別々に回数を管理する運用が、 指導や監査を意識した場合には無難な選択になります。

事業所運営者が押さえておきたいポイント

  • ICTの有無で会議回数が変わるため、協力医療機関との情報共有体制を確認する。
  • 新規算定時は「開始月から1年以内」に必要回数を満たす計画を立てる。
  • 翌年度以降は「年度ごと」に必要回数を満たすよう、年度初めに年間スケジュールを作る。
  • 攻める運用を選ぶ場合でも、連携の実態と運用方針を文書で説明できるようにしておく。
  • 安全運用を選ぶ場合は、開始から1年と翌年度を別々にカウントし、重複を避ける。

引用・参考資料

  • 厚生労働省 老健局 「協力医療機関連携加算に係る要件変更について(報告)」 「指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(訪問通所サービス、居宅療養管理指導及び福祉用具貸与に係る部分)及び指定居宅介護支援に要する費用の額の算定に関する基準の制定に伴う実施上の留意事項について」等の一部改正についての発出等に伴うQ&A(Vol.2)(令和8年7月13日)

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