結論:D to P with Nのオンライン診療補助は「3つの場面」で考える
ポイントだけ先にまとめると、次の3つを押さえれば大筋はつかめます。 厚生労働省
- ポイント1:予定された訪問看護がない日にオンライン診療補助だけ行った場合
→ 訪問看護費・介護予防訪問看護費の「所要時間20分未満」の区分を、月1回まで算定 - ポイント2:訪問看護指示書がない利用者に対するオンライン診療補助
→ 介護保険ではなく、医療保険側の「C005-1-3 訪問看護遠隔診療補助料」を保険医療機関が算定 - ポイント3:計画的な訪問看護の最中にオンライン診療補助も行った場合
→ 訪問看護とオンライン診療補助の時間を合算し、その合計時間に応じた訪問看護費を算定
ケアマネジャーとしては、
「どの場面が介護保険の訪問看護費で、どの場面が医療保険のC005-1-3なのか」
を整理しておくことが大事になります。
訪問看護のD to P with Nオンライン診療補助とは何か
D to P with Nオンライン診療補助のイメージ
D to P with N(Doctor to Patient with Nurse)とは、次のようなオンライン診療の形です。
- Doctor(医師):遠隔地(病院・診療所など)にいる
- Patient(患者):自宅などにいる
- Nurse(看護師等):患者のそばに同席し、医師の診療をサポート
看護師等は、例えば次のような役割を担います。
- 情報通信機器(タブレット等)の操作
- バイタル測定や状態観察
- 医師への情報提供・指示の確認
- 患者・家族への説明の補助
今回のQ&Aは、
「このようなオンライン診療の補助を、訪問看護事業所の看護師等が行ったとき、介護保険ではどう請求するのか」
を整理したものです。 厚生労働省
① 訪問看護の予定がない日にオンライン診療補助のみ行う場合(D to P with N)
訪問看護費(要介護)
訪問看護指示書の有効期間内で、訪問看護計画書にその日の訪問予定がない場合、オンライン診療補助のみを行ったときは次の単位を算定します(いずれも月1回)。
- 指定訪問看護ステーション:314単位(20分未満)
- 病院・診療所:266単位(20分未満)
介護予防訪問看護費(要支援)
- 指定訪問看護ステーション:303単位(20分未満)
- 病院・診療所:256単位(20分未満)
ケアマネ視点
- 訪問看護計画書に「その日の訪問予定がない」ことが前提
- 月1回の制限があるため、事業所との情報共有が必須
② 訪問看護指示書がない利用者へのオンライン診療補助(D to P with N)
この場合は介護保険ではなく医療保険
通知では、次のように明記されています。
- 医療機関から依頼がある
- 訪問看護指示書がない
- 在宅療養中または緊急で通院困難
- 医師が看護師等の同席を必要と判断
- 利用者の同意を得て看護師等が訪問し、オンライン診療補助を実施
この場合は、 医療保険の「C005-1-3 訪問看護遠隔診療補助料」を医療機関が算定します。
費用精算は、 医療機関と訪問看護事業所が合議の上で行うとされています。
ケアマネ視点
- 介護保険の訪問看護費ではない
- 医療保険の算定であることを利用者・家族に説明できると安心
③ 計画的な訪問看護の最中にオンライン診療補助も行う場合
時間を合算して訪問看護費を算定
通知では次のように示されています。
計画的な指定訪問看護に係る時間に、オンライン診療の補助に要した時間を合算した時間区分の訪問看護費を算定する。
つまり、
- オンライン診療補助を別立てで算定するのではなく
- 訪問看護+補助の合計時間で時間区分を決める
ケアマネ視点
- 訪問看護計画書に基づく訪問かどうかが重要
- 二重算定にならないよう、事業所と認識をそろえる必要がある
ケアマネジャーが押さえるべき実務ポイント
- 3つの場面で算定方法が異なる
- 訪問看護指示書の有無、訪問看護計画書の予定が判断の基準
- 医療保険(C005-1-3)となる場面を正しく理解
- 月1回の制限があるため、訪問看護事業所との連携が重要
- 今回の取り扱いは「次期介護報酬改定まで」の暫定措置
引用
- 厚生労働省 老健局老人保健課 介護保険最新情報 Vol.1501(2026年5月8日) 「訪問看護事業所の看護師等がD to P with Nによるオンライン診療の補助を行った場合の令和8年度診療報酬改定を踏まえた評価に関するQ&A」

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