【結論】居宅介護支援の運営基準第13条はケアマネジメントの具体的なルールを定めた重要な条文
居宅介護支援の運営基準第13条は、介護支援専門員(ケアマネジャー)が居宅サービス計画を作成し、サービスの実施状況を確認し、必要に応じて計画を変更するまでの具体的な取扱いを定めています。
第13条は、単に「ケアプランを作成する」というだけの規定ではありません。
利用者への説明、身体的拘束等の禁止、アセスメント、居宅サービス計画原案の作成、サービス担当者会議、説明・同意、ケアプランの交付、個別サービス計画の確認、モニタリング、医療連携、退院・退所支援、訪問介護、ショートステイ、福祉用具、要支援となった場合の連携、地域ケア会議への協力など、居宅介護支援における重要な業務が幅広く定められています。
厚生労働省の解釈通知でも、第13条は、利用者の課題分析、サービス担当者会議、居宅サービス計画の作成、実施状況の把握など、居宅介護支援を構成する一連の業務のあり方と、介護支援専門員の責務を明らかにしたものとされています。
- 居宅介護支援の運営基準第13条|まず押さえたい要点
- 居宅介護支援の運営基準第13条とは?
- 居宅介護支援の運営基準第13条第一号|居宅サービス計画の作成を介護支援専門員に担当させる
- 居宅介護支援の運営基準第13条第二号|利用者・家族に分かりやすく説明する
- 居宅介護支援の運営基準第13条第二号の二|身体的拘束等は原則として禁止
- 居宅介護支援の運営基準第13条第二号の三|身体的拘束等を行った場合は記録する
- 居宅介護支援の運営基準第13条第三号|継続的・計画的にサービスを利用できるようにする
- 居宅介護支援の運営基準第13条第四号|介護保険以外のサービスも含めて検討する
- 居宅介護支援の運営基準第13条第五号|利用者がサービスを選択できるよう情報提供する
- 居宅介護支援の運営基準第13条第六号|アセスメントで解決すべき課題を把握する
- 居宅介護支援の運営基準第13条第七号|居宅を訪問して本人・家族と面接する
- 居宅介護支援の運営基準第13条第八号|居宅サービス計画原案を作成する
- 居宅介護支援の運営基準第13条第九号|サービス担当者会議で専門的な意見を求める
- 居宅介護支援の運営基準第13条第十号|ケアプランを説明し、文書で同意を得る
- 居宅介護支援の運営基準第13条第十一号|居宅サービス計画を利用者・担当者に交付する
- 居宅介護支援の運営基準第13条第十二号|個別サービス計画の提出を求める
- 居宅介護支援の運営基準第13条第十三号|ケアプラン作成後も実施状況を把握する
- 居宅介護支援の運営基準第13条第十三号の二|服薬・口腔機能などの情報を医療職へ提供する
- 居宅介護支援の運営基準第13条第十四号|モニタリングは少なくとも月1回
- 居宅介護支援の運営基準第13条第十五号|更新・区分変更時はケアプラン変更の必要性を検討する
- 居宅介護支援の運営基準第13条第十六号|ケアプランを変更する場合も必要な手続きを行う
- 居宅介護支援の運営基準第13条第十七号|在宅生活が困難になった場合は施設等への支援を行う
- 居宅介護支援の運営基準第13条第十八号|退院・退所後の在宅生活への移行を支援する
- 居宅介護支援の運営基準第13条第十八号の二|一定回数以上の訪問介護は必要性を検討する
- 居宅介護支援の運営基準第13条第十八号の三|訪問介護等の利用割合が基準に該当する場合
- 居宅介護支援の運営基準第13条第十九号|医療サービスを位置付ける場合は主治医等の意見を求める
- 居宅介護支援の運営基準第13条第十九号の二|医療サービスを位置付けたケアプランを主治医等へ交付する
- 居宅介護支援の運営基準第13条第二十号|医療サービスには主治医等の指示が必要
- 居宅介護支援の運営基準第13条第二十一号|ショートステイの利用日数に注意する
- 居宅介護支援の運営基準第13条第二十二号|福祉用具貸与の必要性を検討する
- 居宅介護支援の運営基準第13条第二十三号|特定福祉用具販売の必要性を検討する
- 居宅介護支援の運営基準第13条第二十四号|被保険者証の記載内容を確認する
- 居宅介護支援の運営基準第13条第二十五号|要支援になった場合は介護予防支援事業者と連携する
- 居宅介護支援の運営基準第13条第二十六号|介護予防支援の委託業務量に配慮する
- 居宅介護支援の運営基準第13条第二十七号|地域ケア会議等への協力
- 居宅介護支援の運営基準第13条|ケアマネが実務で確認したいチェックポイント
- 居宅介護支援の運営基準第13条|まとめ
- 居宅介護支援の運営基準第13条|引用・根拠
居宅介護支援の運営基準第13条|まず押さえたい要点
第13条をケアマネ実務に結び付けると、特に重要なのは次のポイントです。
- 居宅サービス計画の作成業務は、介護支援専門員が担当する
- 利用者・家族に対して、分かりやすく丁寧に説明する
- 身体的拘束等は原則として行わない
- やむを得ず身体的拘束等を行った場合は記録する
- 利用者の自立した生活を支援するため、計画的にサービスを位置付ける
- 介護保険サービスだけでなく、保健医療・福祉サービスや地域資源も検討する
- 利用者がサービスを選択できるよう、適切な情報を提供する
- アセスメントによって解決すべき課題を把握する
- 原則として利用者の居宅を訪問して本人・家族と面接する
- アセスメントに基づいて居宅サービス計画原案を作成する
- サービス担当者会議で専門的な意見を求める
- 利用者に説明し、文書による同意を得る
- 居宅サービス計画を利用者・担当者に交付する
- 個別サービス計画の提出を求める
- ケアプラン作成後も実施状況を把握する
- モニタリングを行い、必要に応じてケアプランを変更する
- 医療サービスを位置付ける場合は主治医等と連携する
- 退院・退所後の在宅生活への移行を支援する
- 一定回数以上の訪問介護を位置付ける場合は必要性を検討する
- ショートステイの利用日数に配慮する
- 福祉用具の必要性を検討する
- 要支援となった場合は指定介護予防支援事業者と連携する
- 地域ケア会議等から協力を求められた場合は協力する
居宅介護支援の運営基準第13条とは?
指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準第13条は、**「指定居宅介護支援の具体的取扱方針」**について定めています。
第12条が指定居宅介護支援の基本的な取扱いを定めているのに対して、第13条では、ケアマネジャーが実際に居宅介護支援を行う際の具体的なルールが定められています。
厚生労働省の解釈通知では、第13条に定められている業務は、居宅介護支援を構成する一連の業務を示したものとされています。
また、特に第六号から第十二号までの業務については、条文に記載された順番そのものに拘束されるものではありません。
ただし、それぞれの業務を適切に実施し、その結果に基づいて必要に応じて居宅サービス計画を見直すことが求められています。
居宅介護支援の運営基準第13条第一号|居宅サービス計画の作成を介護支援専門員に担当させる
第13条第一号では、
指定居宅介護支援事業所の管理者は、介護支援専門員に居宅サービス計画の作成に関する業務を担当させるものとする。
と定められています。
つまり、居宅サービス計画の作成業務について、管理者が介護支援専門員に担当させることが基本となります。
事業所内で管理者や他のケアマネが相談に乗ったり、助言したりすることまで禁止されているわけではありません。
一方で、担当ケアマネが名前だけで、実際のケアマネジメントを別の人が行うという状態にならないよう注意する必要があります。
ケアマネが確認したいポイント
- 誰が担当ケアマネなのか明確になっているか
- 担当ケアマネがケアプラン作成業務を担当しているか
- 事業所内で相談・助言を受ける場合も、担当ケアマネの役割が不明確になっていないか
居宅介護支援の運営基準第13条第二号|利用者・家族に分かりやすく説明する
第13条第二号では、指定居宅介護支援の提供に当たって、懇切丁寧に行い、利用者または家族にサービスの提供方法等を理解しやすいように説明することが定められています。
ケアマネジャーは専門用語を並べるだけではなく、利用者・家族が理解できるように説明することが大切です。
実務で意識したいこと
- 専門用語をできるだけ分かりやすくする
- 利用者本人の理解度を確認する
- 家族にも必要な説明を行う
- 一方的に説明するのではなく、質問や希望を確認する
居宅介護支援の運営基準第13条第二号の二|身体的拘束等は原則として禁止
第13条第二号の二では、利用者または他の利用者等の生命・身体を保護するための緊急やむを得ない場合を除き、身体的拘束その他利用者の行動を制限する行為を行ってはならないと定めています。
居宅介護支援事業所においても、身体的拘束等を行わないことが原則です。
厚生労働省の解釈通知では、緊急やむを得ない場合について、切迫性・非代替性・一時性の3つの要件を満たすかについて、組織として慎重に確認する必要があるとされています。
居宅介護支援の運営基準第13条第二号の三|身体的拘束等を行った場合は記録する
第13条第二号の三では、身体的拘束等を行った場合、
- その態様
- 時間
- その際の利用者の心身の状況
- 緊急やむを得ない理由
を記録することが定められています。
単に「身体拘束を行った」と記録するだけではなく、なぜ緊急やむを得なかったのかが分かる記録が重要です。
居宅介護支援の運営基準第13条第三号|継続的・計画的にサービスを利用できるようにする
第13条第三号では、利用者の自立した日常生活を効果的に支援するため、利用者の心身や家族の状況等に応じて、継続的かつ計画的に指定居宅サービス等を利用できるようにすることが求められています。
ケアプランを作成するときは、単にサービスを並べるのではなく、
「そのサービスによって利用者の生活をどう支えるのか」
という視点が重要です。
居宅介護支援の運営基準第13条第四号|介護保険以外のサービスも含めて検討する
第13条第四号では、介護保険の対象となるサービスだけではなく、
- 保健医療サービス
- 福祉サービス
- 地域住民による自発的な活動によるサービス
なども含めて、居宅サービス計画に位置付けるよう努めることが定められています。
つまり、ケアマネジメントでは、
「介護保険サービスを何個入れるか」ではなく、「利用者の生活を支えるために何が必要なのか」
という視点が大切です。
居宅介護支援の運営基準第13条第五号|利用者がサービスを選択できるよう情報提供する
第13条第五号では、利用者によるサービスの選択に役立つよう、地域の指定居宅サービス事業者等について、サービス内容や利用料などの情報を適正に提供することが定められています。
利用者が自分に合ったサービスを選択できるよう、適切な情報提供を行うことが重要です。
また、居宅介護支援の基本方針でも、利用者の選択に基づいて多様な事業者からサービスが提供されるよう配慮し、公正中立に行うことが求められています。
居宅介護支援の運営基準第13条第六号|アセスメントで解決すべき課題を把握する
第13条第六号では、利用者について、
- 有する能力
- 既に提供を受けているサービス
- 置かれている環境
- 現在抱えている問題
などを評価し、自立した日常生活を営むために解決すべき課題を把握することが定められています。
ここがケアプラン作成の土台になります。
居宅介護支援の運営基準第13条第七号|居宅を訪問して本人・家族と面接する
第13条第七号では、アセスメントを行う際、利用者の居宅を訪問し、利用者と家族に面接して行うことが定められています。
また、面接の趣旨について利用者・家族に十分説明し、理解を得る必要があります。
したがって、アセスメントでは単に書類を確認するだけではなく、実際の生活環境を確認しながら本人・家族から話を聞くことが重要です。
居宅介護支援の運営基準第13条第八号|居宅サービス計画原案を作成する
第13条第八号では、利用者の希望とアセスメント結果を踏まえ、家族の希望や地域のサービス提供体制も考慮して、最も適切なサービスの組み合わせを検討し、居宅サービス計画原案を作成することが定められています。
原案には、例えば次のような内容を記載します。
- 利用者・家族の生活に対する意向
- 総合的な援助の方針
- 生活全般の解決すべき課題
- サービスの目標
- 目標の達成時期
- サービスの種類
- サービス内容
- 利用料
- サービス提供上の留意事項
重要なのは、アセスメントで把握した課題とケアプランの内容がつながっていることです。
居宅介護支援の運営基準第13条第九号|サービス担当者会議で専門的な意見を求める
第13条第九号では、サービス担当者会議を開催し、
- 利用者の状況等に関する情報を担当者と共有する
- 居宅サービス計画原案について専門的な意見を求める
ことが定められています。
サービス担当者会議は、ケアマネが一人で作ったケアプランを一方的に伝える場ではありません。
それぞれの専門職から意見を聞き、より適切なケアプランにするための場と考えることが重要です。
なお、一定の場合には、担当者への照会等により意見を求めることも認められています。
居宅介護支援の運営基準第13条第十号|ケアプランを説明し、文書で同意を得る
第13条第十号では、居宅サービス計画原案について利用者または家族に説明し、文書により利用者の同意を得ることが定められています。
また、保険給付の対象となるサービスかどうかを区分した上で説明することも規定されています。
「説明したつもり」ではなく、利用者から同意を得たことが確認できる記録を残すことが大切です。
居宅介護支援の運営基準第13条第十一号|居宅サービス計画を利用者・担当者に交付する
第13条第十一号では、居宅サービス計画を作成した際、利用者と担当者に交付することが定められています。
ケアプランを作成して事業所内に保管するだけではありません。
実際にサービスを提供する担当者とケアプランを共有し、計画に沿ったサービス提供につなげることが重要です。
居宅介護支援の運営基準第13条第十二号|個別サービス計画の提出を求める
第13条第十二号では、居宅サービス計画に位置付けた指定居宅サービス事業者等に対して、訪問介護計画などの個別サービス計画の提出を求めることが定められています。
これは、
居宅サービス計画と各サービス事業所の個別サービス計画を連動させる
ための重要な規定です。
居宅介護支援の運営基準第13条第十三号|ケアプラン作成後も実施状況を把握する
第13条第十三号では、居宅サービス計画作成後も、
- 居宅サービス計画の実施状況を把握する
- 継続的なアセスメントを行う
- 必要に応じてケアプランを変更する
- サービス事業者等と連絡調整する
- その他必要な便宜を提供する
ことが定められています。
つまり、ケアプランを作って終わりではないということです。
居宅介護支援の運営基準第13条第十三号の二|服薬・口腔機能などの情報を医療職へ提供する
第13条第十三号の二では、サービス事業者等から利用者に関する情報提供を受けた場合など、必要と認めるときには、
- 服薬状況
- 口腔機能
- 心身の状況
- 生活状況
などの必要な情報を、利用者の同意を得て主治医等または薬剤師に提供することが定められています。
医療・介護連携を進める上で重要な規定です。
居宅介護支援の運営基準第13条第十四号|モニタリングは少なくとも月1回
第13条第十四号では、モニタリングについて具体的な方法が定められています。
原則として、
- 少なくとも1か月に1回、利用者に面接する
- その面接は原則として利用者の居宅を訪問して行う
- 少なくとも1か月に1回、モニタリング結果を記録する
ことが必要です。
テレビ電話等を活用したモニタリング
一定の要件を満たす場合には、居宅を訪問しない月について、テレビ電話装置等を活用して利用者に面接することができます。
その場合には、
- テレビ電話等による面接について文書で利用者の同意を得ている
- 利用者の心身の状況が安定している
- 利用者がテレビ電話等で意思疎通できる
- テレビ電話等では把握できない情報を担当者から提供してもらう
- サービス担当者会議等で関係者の合意を得る
などの要件があります。
居宅介護支援の運営基準第13条第十五号|更新・区分変更時はケアプラン変更の必要性を検討する
第13条第十五号では、
- 要介護更新認定を受けた場合
- 要介護状態区分の変更認定を受けた場合
に、サービス担当者会議を開催するなどして、居宅サービス計画を変更する必要性について担当者から専門的な意見を求めることが定められています。
居宅介護支援の運営基準第13条第十六号|ケアプランを変更する場合も必要な手続きを行う
第13条第十六号では、第十三号に規定する居宅サービス計画の変更について、第三号から第十二号までの規定を準用することが定められています。
つまり、ケアプランを変更する場合にも、必要なアセスメントや担当者との調整、説明・同意などの手続きを確認する必要があります。
ただし、変更内容によっては「軽微な変更」に該当する場合もあるため、変更内容に応じて適切に判断することが重要です。
居宅介護支援の運営基準第13条第十七号|在宅生活が困難になった場合は施設等への支援を行う
第13条第十七号では、適切な保健医療サービス・福祉サービスを総合的かつ効率的に提供しても、利用者が在宅生活を続けることが困難になった場合や、介護保険施設への入院・入所を希望する場合には、介護保険施設への紹介など必要な便宜を提供することが定められています。
在宅生活の継続だけを目的にするのではなく、利用者本人にとって適切な生活の場を考えることもケアマネの役割です。
居宅介護支援の運営基準第13条第十八号|退院・退所後の在宅生活への移行を支援する
第13条第十八号では、介護保険施設等から退院・退所しようとする要介護者から依頼があった場合、在宅生活へ円滑に移行できるよう、あらかじめ居宅サービス計画の作成等を支援することが定められています。
退院・退所してからケアプランを考えるのではなく、必要に応じて退院・退所前から在宅生活を見据えて準備することが重要です。
居宅介護支援の運営基準第13条第十八号の二|一定回数以上の訪問介護は必要性を検討する
第13条第十八号の二では、厚生労働大臣が定める回数以上の訪問介護をケアプランに位置付ける場合、
- 利用の妥当性を検討する
- 訪問介護が必要な理由をケアプランに記載する
- ケアプランを市町村に届け出る
ことが定められています。
ここで重要なのは、回数が多い訪問介護そのものを禁止している規定ではないということです。
利用者の状態や生活状況を踏まえ、なぜその回数が必要なのかを検討し、その理由をケアプランに明確にすることがポイントです。
厚生労働大臣が定める回数は、要介護一27回、要介護二34回、要介護三43回、要介護四38回、要介護五31回です。
居宅介護支援の運営基準第13条第十八号の三|訪問介護等の利用割合が基準に該当する場合
第13条第十八号の三では、一定の基準に該当し、さらに市町村から求められた場合に、居宅サービス計画の利用の妥当性を検討し、訪問介護が必要な理由等を記載して市町村へ届け出ることが定められています。
厚生労働大臣が定める基準は、
- 居宅サービス計画に位置付けられたサービス費の総額が区分支給限度基準額に占める割合が70%以上
- 訪問介護に係る居宅介護サービス費がサービス費総額に占める割合が60%以上
となっています。
ただし、この基準に該当しただけで直ちに市町村への届出が必要になるわけではなく、市町村から求められた場合に届出が必要となる点に注意が必要です。
居宅介護支援の運営基準第13条第十九号|医療サービスを位置付ける場合は主治医等の意見を求める
第13条第十九号では、利用者が、
- 訪問看護
- 通所リハビリテーション
- その他の医療サービス
の利用を希望している場合などには、利用者の同意を得て主治医等の意見を求めることが定められています。
医療サービスをケアプランに位置付ける場合には、介護側だけで判断せず、医療との連携を図ることが重要です。
居宅介護支援の運営基準第13条第十九号の二|医療サービスを位置付けたケアプランを主治医等へ交付する
第13条第十九号の二では、第十九号の場合に居宅サービス計画を作成したとき、その居宅サービス計画を主治医等に交付することが定められています。
「医師に相談した」だけで終わらず、作成したケアプランを主治医等と共有することがポイントです。
居宅介護支援の運営基準第13条第二十号|医療サービスには主治医等の指示が必要
第13条第二十号では、訪問看護や通所リハビリテーション等の医療サービスをケアプランに位置付ける場合、主治医等の指示がある場合に限って位置付けることが定められています。
また、医療サービス以外のサービスについても、主治医等から医学的観点による留意事項が示されている場合には、その留意事項を尊重する必要があります。
居宅介護支援の運営基準第13条第二十一号|ショートステイの利用日数に注意する
第13条第二十一号では、短期入所生活介護・短期入所療養介護をケアプランに位置付ける場合、利用者の居宅における自立した日常生活の維持に十分留意することが定められています。
特に必要と認められる場合を除き、ショートステイの利用日数が要介護認定の有効期間のおおむね半数を超えないようにすることとされています。
居宅介護支援の運営基準第13条第二十二号|福祉用具貸与の必要性を検討する
第13条第二十二号では、福祉用具貸与を位置付ける場合、
- 利用の妥当性を検討する
- 福祉用具貸与が必要な理由をケアプランに記載する
- 必要に応じてサービス担当者会議を開催する
- 継続して利用する必要性を検証する
- 継続が必要な場合は、その理由をケアプランに記載する
ことが定められています。
福祉用具は「一度入れたら終わり」ではなく、現在の利用者の状態に本当に必要なのかを継続的に確認することが重要です。
居宅介護支援の運営基準第13条第二十三号|特定福祉用具販売の必要性を検討する
第13条第二十三号では、特定福祉用具販売を位置付ける場合、利用の妥当性を検討し、必要な理由をケアプランに記載することが定められています。
「なぜこの福祉用具が必要なのか」を明確にすることがポイントです。
居宅介護支援の運営基準第13条第二十四号|被保険者証の記載内容を確認する
第13条第二十四号では、利用者が提示する被保険者証に、
- 認定審査会の意見
- 指定に係る居宅サービス・地域密着型サービスの種類
について記載がある場合、その趣旨を利用者に説明し、理解を得た上で、その内容に沿って居宅サービス計画を作成することが定められています。
ケアプラン作成時には、被保険者証の記載内容も確認しておく必要があります。
居宅介護支援の運営基準第13条第二十五号|要支援になった場合は介護予防支援事業者と連携する
第13条第二十五号では、要介護認定を受けていた利用者が要支援認定を受けた場合、指定介護予防支援事業者と必要な情報を提供するなどの連携を図ることが定められています。
認定結果が変わったからといって支援が突然途切れることがないよう、必要な情報を適切に引き継ぐことが重要です。
居宅介護支援の運営基準第13条第二十六号|介護予防支援の委託業務量に配慮する
第13条第二十六号では、指定居宅介護支援事業者が指定介護予防支援の業務委託を受ける場合、業務量等を勘案し、居宅介護支援の業務を適正に実施できるよう配慮することが定められています。
つまり、介護予防支援の委託を受けることによって、居宅介護支援の業務に支障が出るような状態を避ける必要があります。
居宅介護支援の運営基準第13条第二十七号|地域ケア会議等への協力
第13条第二十七号では、地域ケア会議等から、
- 資料や情報の提供
- 意見を述べること
- その他必要な協力
を求められた場合、協力するよう努めることが定められています。
これは、ケアマネジャーが利用者個人への支援だけでなく、地域の課題解決にも関わることを示す規定です。
居宅介護支援の運営基準第13条|ケアマネが実務で確認したいチェックポイント
第13条を実務に落とし込むと、次のような点を確認しておくと分かりやすくなります。
居宅サービス計画を作成するときの確認
- 担当ケアマネが明確になっている
- 利用者・家族に分かりやすく説明している
- 利用者がサービスを選択できるよう情報提供している
- アセスメントを行っている
- 利用者の居宅を訪問して本人・家族と面接している
- 利用者・家族の意向を確認している
- 解決すべき課題を整理している
- ケアプラン原案を作成している
- サービス担当者会議を開催している
- 専門的な意見を求めている
- 利用者に説明している
- 文書による同意を得ている
- 利用者・担当者にケアプランを交付している
- 個別サービス計画の提出を求めている
ケアプラン作成後の確認
- サービスの実施状況を把握している
- 継続的なアセスメントを行っている
- モニタリングを行っている
- 原則として月1回利用者と面接している
- 原則として居宅を訪問している
- モニタリング結果を月1回記録している
- 必要に応じてケアプランを変更している
医療・介護連携の確認
- 主治医等の意見を求めている
- 医療サービスの指示を確認している
- 必要な情報を医師・薬剤師へ提供している
- 医療サービスを位置付けたケアプランを主治医等へ交付している
特定のサービスを位置付ける場合の確認
- 一定回数以上の訪問介護の必要性を検討している
- 必要な場合は市町村への届出を行っている
- ショートステイの利用日数を確認している
- 福祉用具貸与の必要性を検討している
- 特定福祉用具販売の必要性を検討している
認定・地域連携の確認
- 更新・区分変更時にケアプラン変更の必要性を検討している
- 要支援となった場合に必要な情報を引き継いでいる
- 介護予防支援の委託業務量が適切か確認している
- 地域ケア会議等からの協力依頼に対応している
居宅介護支援の運営基準第13条|まとめ
居宅介護支援の運営基準第13条は、ケアマネジャーが行うケアマネジメントの具体的な取扱いを定めた重要な条文です。
第13条には、
担当ケアマネの業務
↓
利用者への説明
↓
身体的拘束等の禁止
↓
アセスメント
↓
居宅サービス計画原案の作成
↓
サービス担当者会議
↓
説明・同意
↓
ケアプランの交付
↓
個別サービス計画の確認
↓
実施状況の把握
↓
モニタリング
↓
必要に応じたケアプラン変更
だけではなく、
医療連携、退院・退所支援、訪問介護、ショートステイ、福祉用具、要支援への移行、介護予防支援、地域ケア会議
まで幅広い内容が定められています。
そのため、第13条を理解することは、「ケアマネジャーは何をしなければならないのか」を確認するだけでなく、「なぜその業務が必要なのか」を理解することにもつながります。
日々のケアマネ業務で迷ったときは、第13条の該当する号に戻って確認することで、業務の根拠を確認しやすくなります。
居宅介護支援の運営基準第13条|引用・根拠
この記事では、主に以下の厚生労働省資料を根拠として整理しています。
指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準
平成11年厚生省令第38号
厚生労働省が公開している「指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準」の第13条を確認しています。
厚生労働省「指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準」
指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準について(老企第22号)
第13条について、居宅介護支援を構成する一連の業務や介護支援専門員の責務などについて解釈が示されています。
厚生労働省「指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準について」
第13条第十八号の二|厚生労働大臣が定める回数
一定回数以上の訪問介護を位置付ける場合に関係する厚生労働大臣が定める回数について確認しています。
第13条第十八号の三|厚生労働大臣が定める基準
訪問介護等の利用割合に関する基準について確認しています。

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