【結論】
居宅介護支援事業所では、運営基準第8条により申請援助・申請代行を行うことが求められています。現在、厚労省は、グループホームや小規模多機能などにも申請代行を認める方向で制度拡大を検討しています。
【要点の整理】
- 居宅介護支援事業所は要介護認定の申請代行ができる(運営基準第8条)
- ケアマネは「新規申請」「未認定者への支援」「更新申請」を行う義務がある
- 厚労省は、申請代行できる事業者の範囲を拡大する方針を示した (グループホーム・小規模多機能・看護小規模多機能など)
- 背景は「現場の実態に制度を合わせる」「利用者・家族の負担軽減」
- 今後は地域密着型サービスでも申請支援が標準化される可能性が高い
運営基準第8条|居宅介護支援事業所が申請代行できる根拠
運営基準第8条は、 居宅介護支援事業所が利用者の要介護認定申請を支援するためのルールを定めています。
第8条第1項|申請代行はケアマネの正式な業務
ケアマネは申請手続きを代行できる
介護保険法第27条第1項に基づき、 利用者はケアマネに要介護認定の申請を代わりに行ってもらうことができます。
ケアマネが行う支援の例:
- 申請書の作成補助
- 必要書類の確認
- 市町村窓口への提出代行
- 手続きの流れの説明
申請の入口で利用者が困らないように支えることがケアマネの役割です。
第8条第2項|未認定者がサービスを希望した場合の援助
申請状況の確認は必須
居宅介護支援の利用を希望する人が未認定の場合、ケアマネは次を確認します。
- すでに申請しているか
- 申請していない場合は、本人の意思を踏まえて申請をすすめる
なぜ重要なのか?
- 認定がないと介護保険サービスが使えない
- 申請日まで効力が遡るため、保険給付の対象になり得る
- 申請が遅れるとサービス開始も遅れる
第8条第3項|更新申請の援助(30日前ルール)
認定切れを防ぐための支援
ケアマネは、利用者の認定有効期間を把握し、
有効期間が終わる30日前までに更新申請が行われるよう援助する義務があります。
支援内容:
- 有効期間の管理
- 更新申請の声かけ
- 書類準備のサポート
認定切れはサービス中断につながるため、 ケアマネのタイムリーな支援が利用者の生活を守ります。
厚労省の最新方針|申請代行できる事業者の範囲拡大へ(公式資料)
厚労省は2024年の資料で、次のような方針を示しました。
「介護付きホーム、地域密着型特定施設入居者生活介護、グループホーム、小規模多機能、看護小規模多機能などでも利用者の認定申請を支援する実態があることを踏まえ、要介護認定の申請代行ができる事業者の範囲を拡大する方針」 (厚生労働省:介護保険制度の見直しに関する資料) https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_59213.html
対象拡大が検討されているサービス
- 認知症グループホーム
- 小規模多機能型居宅介護
- 看護小規模多機能型居宅介護
- 地域密着型介護付きホーム
- 護付きホーム(地域密着型特養など)
厚労省は、 これらの事業所でも申請支援を行っている実態を踏まえ、制度として認める方向性を示しています。
読み取れる背景|なぜ申請代行の範囲を広げるのか?
現場の実態に制度を合わせるため
地域密着型サービスでは、 外部の居宅介護支援事業所と契約していない利用者も一定数います。
そのため、
- 認定申請を誰が支援するのか曖昧
- 家族の負担が大きい
- 認定切れが起きやすい
という課題がありました。
厚労省はこの実態を踏まえ、 制度を現場に合わせる方向に動いていると読み取れます。
今後の見通し|申請支援がより広く標準化される可能性
厚労省の方針から考えられる今後の流れ:
- 地域密着型サービスでも申請代行が正式に可能になる
- 認定申請の支援が「事業所の責務」として明確化される可能性
- 利用者・家族の負担軽減が進む
- 認定切れの防止がより徹底される
ただし、 現時点で法令上、申請代行ができるのは「居宅介護支援事業所」が中心であることは変わらない という点が重要です。
まとめ|現行制度の中心はケアマネ、今後は地域密着型サービスにも拡大へ
- 現行制度:申請代行は居宅介護支援事業所(ケアマネ)が担う
- 厚労省方針:グループホーム・小規模多機能などにも申請代行を認める方向
- 背景:現場の実態に制度を合わせ、利用者の負担を減らすため
- 今後:申請支援の範囲が広がり、認定切れ防止がより強化される可能性
参考
- 厚生労働省 介護保険制度の見直しに関する資料 https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_59213.html
- 指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準
- 介護保険法(法第27条)


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