衆議院 厚生労働委員会「社会福祉法等改正案を質疑・採決」(2026年5月22日)一部抜粋

加算・報酬改定

厚労省が語ったケアマネの現状と課題 ― 資格の位置づけ・研修負担・ケアプラン様式の見直し ―

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1.ケアマネ資格の位置づけと地位向上の課題

説明された内容

ケアマネージャーは、

  • 利用者の生活全体の見立て
  • 医療・介護・福祉サービスの調整
    を担う「制度の要」である。

しかし現状では、

  • 社会的評価が低い
  • 処遇も十分ではない
  • 人材確保が難しくなっている
    という深刻な課題がある。

特に、
「ケアマネ資格は国家資格ではなく、都道府県の公的資格にすぎない」
という誤解が広く浸透しており、地位向上の妨げになっているという指摘があった。

議員は、
国(厚生労働大臣)が直接指定する形にすれば、国家資格としての明確性が高まり、地位向上につながるのではないか
と提案した。

問題点

  • 法的には国家資格なのに、世間の認識が追いついていない。
    登録事務を都道府県が行うため、国家資格としての“見え方”が弱い。
  • 役割の重さと社会的評価のギャップ。
    ケアマネは高度な専門職だが、待遇・評価が追いつかず、若い人材が参入しにくい。
  • 資格管理が都道府県ごとで統一性が弱い。
    他の国家資格のような「全国一元管理」の印象が薄い。

行政(厚労省)の考え

  • 介護支援専門員は介護保険法に規定された国家資格であると明言。
  • 更新制度見直しに合わせ、
    都道府県をまたいで研修履歴を一元管理できる仕組みを検討中。
    → 国家資格としての統一性・信頼性が高まる方向。
  • ケアマネの魅力発信や専門性の周知を強化し、地位向上に取り組む姿勢を示した。

2.ケアマネ研修の負担軽減(時間・費用・管理)

説明された内容

更新制度は廃止されるが、
制度上必要な研修は残る

国はすでに、

  • 統一教材の国作成
  • オンライン・オンデマンド化
  • 研修時間の短縮
    を進めると説明しており、議員も方向性は評価。

しかし現場からは、

  • 受講料・交通費などの費用負担が重い
  • 小規模事業所では、
    研修受講管理を事業所が担うこと自体が大きな負担
    という声が強い。

議員は、

  1. 研修費用の軽減
  2. 研修受講管理の負担軽減
    を求めた。

問題点

  • 時間だけでなく「お金」と「事務」が重い。
    特に小規模事業所では、管理者=ケアマネであることが多く、負担が集中。
  • 研修が“義務消化”になりやすい。
    負担が大きいほど、学びの質が下がるリスク。
  • 事業所間の格差が広がる。
    資金力のある法人は対応できるが、小規模事業所は厳しい。

行政(厚労省)の考え

  • 統一教材・オンライン化・時間短縮により、
    時間的・経済的負担の軽減につながると説明。
  • 費用面は、
    地域医療介護総合確保基金の活用で支援を想定。
  • 研修受講管理は、
    都道府県が一元管理するシステムを構築し、事業所の事務負担を減らす方向で検討。

3.要介護・要支援でケアプラン様式が分かれている問題

説明された内容

現状、

  • 要介護のケアプラン様式
  • 要支援(介護予防)のケアプラン様式
    が別々になっている。

現場のケアマネからは、
「要介護の様式に統一してほしい」
という声が非常に多い。

議員は、

  • 様式が分かれていることで実務が煩雑
  • 利用者・家族にもわかりにくい
  • ICTシステムも二重構造になり負担が増える
    と指摘し、統一を求めた。

問題点

  • 二重の様式・二重のロジックで実務が複雑化。
  • 利用者・家族にとっても理解しづらい。
  • ICTシステムの負担増。
  • 支援プロセスは本来連続しているのに、書類だけが分断されている。

行政(厚労省)の考え

  • 社会保障審議会の報告書でも、
    「介護予防支援のプロセス見直し」が明記されている。
  • 要支援のケアマネジメントを、
    要介護と整合的なプロセスに近づける方向で検討中。
  • 様式統一・簡素化についても、
    現場の意見を踏まえて検討を進めると回答。

まとめ(1・2・3を通して見える全体像)

  • 1:資格の位置づけと地位向上
    → 国家資格としての明確化と社会的評価の底上げが必要。
  • 2:研修負担の軽減
    → 時間・費用・事務の三重負担を減らし、学びの質を高める仕組みへ。
  • 3:ケアプラン様式の統一
    → 実務の簡素化と利用者にわかりやすい仕組みづくり。

これらはすべて、
「ケアマネを制度の中核として再定義し直す」ための改革の流れ
としてつながっている。

本記事は、2026年5月22日の厚生労働委員会での質疑・老健局長答弁をもとに、来年の法改正に向けて議論されている論点を整理したものです。現時点で法改正として確定した内容ではありません。

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