結論:住宅型有料老人ホーム入居者のケアマネジメントは「新たな相談支援」に移る方向で、居宅ケアマネの担当から外れる可能性が高い
- 住宅型有料老人ホーム入居者は、居宅介護支援ではなく「新たな相談支援類型」が担当する方向で検討されている
- ケアプラン作成+生活相談をまとめて評価する“定額報酬”の仕組みが示されている
- 外部ケアマネが住宅型入居者を担当するケースは、将来的に大きく減る可能性がある
- 居宅介護支援事業所の利用者構成・件数・収入に影響が出る可能性が高い
- 一方で、居宅ケアマネへの広い利用者負担導入は見送り方向で、在宅支援に軸足が戻る流れ
(引用:厚生労働省「社会保障審議会 介護保険部会(第131回)」資料 001654774.pdf)
住宅型有料老人ホームのケアマネ業務はどう変わるのか
新たな相談支援類型の創設が検討されている
部会資料では、次のように示されています。
- 住宅型有料老人ホームの入居者について、居宅ケアマネとは別の「新たな相談支援類型」を創設する
- ケアプラン作成と生活相談を一体的に評価する定額報酬を想定
これにより、現在のように外部の居宅ケアマネが住宅型入居者を担当する仕組みは、制度上大きく見直される可能性があります。
なぜ住宅型のケアマネ業務が見直されるのか囲い込み問題への対応
- 一部の住宅型有料老人ホームで、
- 自社ケアマネの利用を強く促す
- 特定事業所のサービスを優先させる
といった囲い込みが問題視されている。
生活相談とケアマネ業務が実態として一体化している
- 住宅型では、
- 日々の生活相談
- 体調変化の把握
- サービス調整
が密接に絡む。
- 外部ケアマネが月1回の訪問で把握するには限界がある。
特定施設との公平性
- 介護付き有料老人ホーム(特定施設)は
ケアマネ+生活相談+サービス提供を一体で評価 - 住宅型も実態が近いケースが多く、制度上の整理が必要と判断。
居宅介護支援事業所ケアマネへの影響
住宅型入居者を担当できなくなる可能性
制度がこの方向で進むと、
- 住宅型入居者=新たな相談支援類型が担当
- 居宅ケアマネは原則として担当しない
という構造に変わる可能性が高い。
利用者数・件数の減少リスク
- 地域によっては、住宅型入居者が居宅ケアマネ利用者の
2〜4割
を占めることもある。 - 新類型に移行すると、
事業所の件数・収入が減る可能性がある。
住宅型との連携のあり方が変わる
- 現在のような
- 生活相談員
- 外部ケアマネ
- 外部サービス事業所
の三者連携は縮小する。
- 住宅型の支援経験を積む機会も減る可能性。
新たな相談支援類型のイメージ
ケアプラン+生活相談をまとめて評価する定額報酬
- 住宅型の実態に合わせ、
月額の定額報酬で評価する方向。
利用者負担が発生する可能性
- 新類型では、
1割負担などの利用者負担を求める方向 - 一方で、居宅ケアマネ全体への負担導入は慎重意見が多く、今回は見送り方向。
セルフプラン・囲い込みへの対応
セルフプラン悪用への懸念
- 住宅型がセルフプランを利用して囲い込みを行う懸念が指摘。
- 事務局は「必要な対応を行う」と回答。
契約内容の透明化
- 住宅型の契約書に
受け入れ対象者の明記
を求める方向。
居宅ケアマネが今から準備しておくべきこと自事業所の利用者構成を把握する
- 住宅型入居者の割合を確認し、
制度変更時の影響を予測する。
在宅支援に軸足を戻す準備
- 今後は、
- 在宅生活の継続支援
- 医療連携
- 家族支援
がより重要になる。
制度改正の情報を継続的に追う
- 今回は「意見案」であり、
今後の給付費分科会・報酬改定で具体化される。
まとめ:住宅型の見直しは、居宅ケアマネの「担当構成」と「役割」を変える可能性が高い
- 住宅型入居者は新たな相談支援類型に移る方向で検討されている。
- 外部ケアマネが住宅型入居者を担当するケースは減少する可能性が高い。
- 居宅介護支援事業所は、利用者構成・件数・収入に影響が出る可能性がある。
- 一方で、居宅ケアマネへの広い利用者負担導入は見送り方向で、在宅支援に軸足が戻る流れ。
※重要:これは「検討項目」であり、まだ決定ではありません
本記事の内容は、
第131回 介護保険部会で示された“意見案・検討項目”であり、最終決定ではありません。
今後、
- 介護給付費分科会
- 介護報酬改定の議論
- 厚労省の最終案
を経て、正式に制度化されます。
引用・参考資料
- 厚生労働省
「社会保障審議会 介護保険部会(第131回)」資料
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001654774.pdf

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