結論:ケアマネジャーへのお願い先は「3つの窓口」を押さえれば大丈夫
まず一番伝えたいことは、「ケアマネジャーさんへのお願い先は、次の3つを押さえれば大きく迷わない」ということです。
- 包括支援センターに相談する
- 入院している病院やかかりつけ医に相談する
- 居宅介護支援事業所に直接相談する
介護保険の申請がまだでも、ケアマネジャーに相談すれば申請の代行もできます。ここからは、それぞれの窓口について、順番に説明していきます。
ケアマネジャーとは?なぜ「人生最後の伴侶」と言えるのか
ケアマネジャーは、正式には「介護支援専門員」と呼ばれる専門職です。
介護が必要になった人や家族の相談にのり、介護保険サービスを使いやすくするための計画(ケアプラン)を立て、関係機関との調整を行います。
- 介護保険サービスの利用に関する相談
- 要介護認定の申請代行や更新手続き
- ケアプランの作成と見直し
- サービス事業所や医療機関との連絡・調整
- 利用状況の定期的な確認(モニタリング)
介護保険制度が始まって20年以上たち、ベテランのケアマネジャーも増えましたが、一方で担い手不足も深刻です。
ケアマネジャー1人が担当できる利用者数には上限があり、持ちすぎると報酬が大きく下がる仕組みになっています。
そのため、新規で受けられる枠が少ない事業所も多く、利用者側からケアマネジャーを探すのは簡単ではないのが現状です。
ケアマネジャーへのお願い方法の全体像
ここで、お願いの流れをざっくり整理しておきます。
- ステップ1:身近な相談窓口(包括支援センターなど)に連絡する
- ステップ2:状況を説明し、ケアマネジャーにつながる窓口を紹介してもらう
- ステップ3:紹介された居宅介護支援事業所などと面談・契約する
- ステップ4:必要に応じて介護保険の申請やケアプラン作成に進む
次の章から、具体的な相談先を一つずつ見ていきます。
相談先その1:包括支援センターにケアマネジャーのことを相談する
包括支援センターとは何をするところ?
地域包括支援センターは、市町村が設置している高齢者の総合相談窓口です。多くは、市役所・支所、地域の公民館などに併設されています。
- 介護に関する相談
- 虐待や権利擁護に関する相談
- 地域での暮らしを支えるための支援(地域支援事業)
など、介護や生活に関する幅広い相談ができます。
包括支援センターでできること
ケアマネジャーを探したいとき、包括支援センターでは次のような対応が期待できます。
- 地域の居宅介護支援事業所(ケアマネジャーがいる事業所)の情報提供
- 要支援の方のケアプラン(介護予防サービス計画)の作成
- 介護保険の申請窓口や手続きの案内
「どこにお願いしたらいいのか分からない」ときは、まず包括支援センターに電話して、
「ケアマネジャーさんを探したいのですが」と率直に伝えるのが一番スムーズです。
相談先その2:入院している病院やかかりつけ医に相談する
入院中の病院にケアマネジャーがいる場合
圧迫骨折、大腿骨骨折、脳梗塞などで入院している場合、
病院に併設された居宅介護支援事業所や、医療ソーシャルワーカー(MSW)がいることがあります。
- 退院後の生活や介護が不安なこと
- 自宅に戻るか、施設を検討するか迷っていること
- 介護保険サービスを使いたいこと
こうしたことを病院の相談窓口に伝えると、
院内のケアマネジャーや、地域のケアマネジャーにつないでもらえる場合があります。
かかりつけ医の周りにある事業所を紹介してもらう
入院していなくても、かかりつけ医の近くに
- 居宅介護支援事業所
- 訪問看護ステーション
- 地域包括支援センター
などがあることが多いです。
診察の際に、「介護の相談をしたい」「ケアマネジャーさんを探したい」と伝えると、
近隣の相談先を教えてもらえることがあります。
相談先その3:居宅介護支援事業所に直接相談する
居宅介護支援事業所とは?
ケアマネジャーが所属している事業所を、制度上は「居宅介護支援事業所」と呼びます。
- 在宅で暮らす要介護高齢者などの相談窓口
- ケアプランの作成やサービス調整を行う拠点
- 介護保険サービスの利用状況を管理する役割も担う
市区町村のホームページや、介護保険の事業所一覧などで、
「居宅介護支援事業所」を検索すると、地域の事業所が出てきます。
直接連絡してもよいのか?
結論として、居宅介護支援事業所に直接連絡しても問題ありません。
電話をするときは、次のようなことを伝えると話が進みやすくなります。
- 本人の年齢・状態(例:一人暮らし、物忘れが増えてきた、転倒が増えた など)
- 介護保険の認定の有無(要支援・要介護の区分があるか、まだ申請していないか)
- 家族がどのくらい関われるか(同居か、遠方か など)
ただし、前述のとおりケアマネジャーの受け持ち人数には上限があるため、
「今は新規の受け入れが難しい」と言われることもあります。
その場合は、事業所から別の事業所を紹介してもらえることもあるので、遠慮なく相談してみてください。
介護保険の申請がまだでもケアマネジャーに相談してよい?
介護保険証がなくても相談してよい
介護保険の申請をまだしていない方でも、ケアマネジャーに相談してかまいません。
- 要介護認定の申請代行が可能
- 申請書の書き方や必要書類の説明をしてもらえる
- 今後の生活の見通しを一緒に考えてもらえる
といったサポートが期待できます。
代行申請をお願いするときのポイント
契約を先にする場合は、思い切って
「手続きがよく分からないので、代わりに申請に行ってもらえますか?」
と、率直に伝えて大丈夫です。
- 申請書の記入をサポートしてもらう
- 市役所への提出を代わりに行ってもらう(代行申請)
- 認定結果が出るまでの間の過ごし方を相談する
など、手続きのハードルを下げることができます。
ケアマネジャーを探すときに知っておきたい現状
ケアマネジャーがすぐに見つからない理由
- 少子高齢化で、介護が必要な人が増えている
- ケアマネジャーの担い手不足が続いている
- 1人のケアマネジャーが担当できる人数に上限がある
- 一定数を超えると報酬が大きく減るため、無制限には受けられない
このような事情から、「電話しても断られる」「空きがないと言われる」ということが起こりやすくなっています。
それでもあきらめないために
- 包括支援センターに、複数の事業所を紹介してもらう
- 病院やかかりつけ医にも相談して、別ルートを探す
- 家族で情報を分担して、いくつかの事業所に問い合わせてみる
など、一つの窓口だけでなく、複数の窓口を組み合わせて動くことが大切です。
まとめ:介護保険を使う第一歩は「相談の一歩」を踏み出すこと
最後に、この記事のポイントを整理します。
- ケアマネジャーは、介護保険の要となる専門職であり、長く付き合うパートナーのような存在
- ケアマネジャーへのお願い先は、主に「包括支援センター」「病院・かかりつけ医」「居宅介護支援事業所」の3つ
- 介護保険の申請がまだでも、ケアマネジャーに相談すれば申請代行をしてもらえる
- ケアマネジャー不足で見つかりにくい現状があるが、複数の窓口を組み合わせて探すことが大切
介護保険を利用する第一歩は、「どこか一つでいいので、相談の電話をしてみること」です。
この記事が、その一歩を踏み出すきっかけになればうれしいです。
引用・参考資料
- 厚生労働省「居宅介護支援の基本資料(介護支援専門員の概要・居宅介護支援の定義等)」 厚生労働省


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