🎯 テーマ:令和8年度の「介護職員等処遇改善加算」の運用ルール・手順・様式、そしてQ&A(第1版)をまとめて公表した通知。
つまり、
令和8年度の処遇改善加算はこう扱ってください。 計画書・実績報告の書き方、賃金改善の考え方、対象者、注意点などをすべて整理した“公式ガイド”を公開しました。
という内容です。
🔍 内容をやさしく整理すると…
✔ 1. 公表されたものは2つ
① 処遇改善加算の基本的考え方・事務処理手順・様式例(令和8年度版)
→ 計画書・実績報告の書き方、賃金改善のルール、対象者などの“公式マニュアル”
② 処遇改善加算に関するQ&A(第1版)
→ よくある質問をまとめたもの → 今後も随時更新予定
✔ 2. なぜ出されたの?
令和8年度の介護報酬改定で、 処遇改善加算の仕組みが大きく整理・変更されたため。
そのため、
- 賃金改善の基準
- 対象者の範囲
- 計画書・実績報告の書き方
- 法定福利費の扱い
- 派遣職員・委託職員の扱い
- 地域包括支援センターの委託時の扱い
などを最新ルールに合わせて明確化する必要があった。
✔ 3. いつから適用?
▶ 令和8年度(2026年度)から適用
🧩 Q&A(第1版)のポイントをやさしく解説
Q&Aは非常にボリュームがありますが、特に重要な部分をまとめると…
賃金改善の考え方
賃金改善の基準点
→ 「初めて加算を取った前年の賃金が基準。ただし使えない場合は、加算なしの収入見込みで賃金計画を作って基準を設定してOK」
職員の入れ替わりがあっても調整可能
→ 職員の退職・入れ替わりで賃金総額が下がっても、それは“賃金水準の引下げ”ではない。 前年度の賃金額は、職員構成が変わらなかったと仮定して調整してOK。
「決まって毎月支払われる手当」とは?
→「毎月必ず支払われ、仕事に関係する手当」が対象。 金額が変動してもOK。 ただし、通勤手当や扶養手当など“個人事情の手当”は含まれない。
時給・日給の引き上げも「基本給の改善」として扱える
時給・日給の引き上げは“基本給アップ”として扱える。 時給や日給に上乗せする手当も“毎月支払われる手当”と同じ扱いでOK。
法定福利費の増加分も賃金改善に含めてOK
(健康保険・厚生年金・雇用保険など)
賃金改善の支給タイミングは3パターンから選べる
(6月分を6月・7月・8月に支払うなど)
廃止時は最終月にまとめて賃金改善が必要
(3か月分を一時金で支払うなど)
賃金改善額が加算額を下回ると返還
→ ただし賞与で追加支給すれば返還不要
【2】対象者・対象事業者
配分は事業所内で柔軟にOK
→ 介護職員以外の職種も対象(看護師・PT・事務職など)
年収440万円以上の職員も対象に含めてよい
(旧特定加算の制限は撤廃)
EPA介護福祉士候補者・技能実習生・特定技能1号も対象
派遣職員も対象
→ 派遣元と協議して給与に反映させる必要あり
委託職員・出向者も対象
→ 委託費に処遇改善分を上乗せして賃金改善を実施
地域包括支援センターが委託している場合
→ 委託先の居宅介護支援事業所も賃金改善の対象 → 実績報告は包括がまとめて行う
地域包括支援センターが委託している場合、委託先も要件を満たす必要がある?
委託先の居宅介護支援事業所は、処遇改善加算の算定要件を満たす必要はない。ただし
- 地域包括支援センターが算定した処遇改善加算は 委託先にも賃金改善として配分する必要がある。
- つまり、 申請要件は包括だけでOK、 賃金改善の実施は包括+委託先の両方で必要。
一部の職員だけに賃金改善を集中させてもいい?
極端に偏った配分はNG。
- 加算の目的は「全体の処遇改善」
- 特定の人だけに集中させると趣旨に反する
- 職員から質問があれば、 書面で説明できるようにしておく必要がある
介護と障害福祉を兼務している職員の賃金はどう計算?
原則、介護サービスに従事した割合で“常勤換算”して按分する。
例
- 介護 60%
- 障害 40% → 賃金の60%を処遇改善の対象として扱う
計算が難しい場合は 実際の給与額で判断してもOK。
本部職員や介護に従事していない職員は対象?
対象になるケース
- 本部職員でも 介護サービス事業所の業務を実際に行っている場合は対象
対象外
- 加算を算定していない事業所の職員
- 介護保険外サービスの職員 → 対象に含めてはいけない
代表取締役など役員も対象になる?
結論、現場業務をしていれば対象になる。
例:
- 職員1名の居宅介護支援事業所
- 代表取締役がケアプラン作成をしている → 処遇改善加算を算定し、その代表者に賃金改善してOK
月額賃金改善要件
手当を基本給に付け替えると一部の職員の収入が下がる場合は?
結論、職員の収入が下がらないように配慮する必要がある。
- 付け替えで誰かの収入が下がるのは望ましくない
- 労使協議が必要
- 全体の賃金水準が下がるのはNG
キャリアパス要件(Ⅰ〜Ⅲ)
就業規則「等」の“等”とは?
- 内規
- 法人の取扱要領 → 就業規則がない小規模事業所でもOK
職員と意見交換する方法は?
- 面談
- メールで意見募集
- 労働組合との意見交換 → できるだけ多くの職員の声を聞くことが大事
「資質向上の目標」とは?
例:
- 介護技術の向上
- コミュニケーション能力の向上
- 資格取得率アップ → 事業所が自由に設定してOK
「資質向上のための計画」とは?
- 研修計画
- OJT・OFF-JT
- 技術指導 → 無理のない計画でOK
能力評価とは?
- 面談
- 自己評価+上司評価 → 全員でなくてもよいが、適切に実施すること
要件ⅠとⅢの違い
- Ⅰ:職位・職責に応じた賃金体系を整備
- Ⅲ:経験・資格・評価に基づく昇給制度を整備
昇給は手当や賞与でもOK?
→ OK。基本給が望ましいが、手当・賞与でも可。
非常勤・派遣職員も対象?
→ 対象。派遣職員は派遣元と協議が必要。
昇給の基準とは?
- 客観的な評価基準
- 昇給の時期が明文化されている → これが必要
令和7年度に要件整備できなかったら返還?
原則:返還
例外:令和8年度特例要件を満たす(または誓約)すれば返還不要。
介護職員以外も要件を満たす必要がある?
→ 新しい取組を求めるものではない。
キャリアパス要件Ⅳ(年収440万円)
440万円の判断に含める賃金は?
- 基本給
- 手当
- 賞与
法定福利費は含めないで判断
法人単位で申請する場合は?
→ 法人全体で、申請事業所数以上の人数を確保すればOK。
経験・技能のある介護職員とは?
- 基本は「勤続10年以上の介護福祉士」
- ただし柔軟に設定OK(資格なしでも可)
440万円の対象者が途中退職したら?
→ 合理的な理由を説明すればOK。再設定不要。
介護給付と総合事業を一体運営している場合は?
→ 440万円の対象者は1人でOK。
介護給付と介護予防給付などの組み合わせは?
→ 労務管理が一体なら1人でOK。
共生型サービスの場合は?
→ 介護保険側で1人以上設定が必要。
「合理的な説明」とは?
例:
- 小規模で賃金バランスに配慮が必要
- 地域の賃金水準が低い
- 440万円にするには準備期間が必要 → 幅広く認められる
【キャリアパス要件Ⅴ】
入居継続支援加算・日常生活継続支援加算が取れなくなったら、処遇改善加算Ⅰはすぐ変更が必要?
3か月以上連続して取れなくなった場合だけ、変更届が必要。 3か月未満なら変更不要。
具体例
- 8月〜10月の3か月間 → 変更不要
- 11月も取れないと判明 → 11月分から処遇改善加算Ⅱへ変更が必要
注意
国保連の台帳上は「算定可能」状態を維持しておく必要がある(8〜10月も)。
3か月以上満たせないと変更が必要になる“要件”は何?
対象となる要件
- 喀痰吸引が必要な利用者割合
- 新規入所者の要介護度
- 認知症日常生活自立度
ポイント
これらが理由で加算が取れない状態が3か月以上続かなければ、 キャリアパス要件Ⅴは満たしている扱いでOK。
【職場環境等要件】
問28項目は毎年新しい取組が必要?
前年度の取組を継続していればOK。 毎年新しい取組を増やす必要はない。
項目内の取組は全部やらないといけない?
1つ以上実施していれば、その項目は満たした扱い。
「キャリア段位制度」って何?
介護職員の実践スキルを 全国共通の基準で評価・認定する制度。
(公式サイトもPDFに記載あり)
「有給休暇が取りやすい環境づくり」の具体例は?
- 取得目標を決める(例:年1回以上の連続休暇)
- 上司が積極的に声かけ
- 業務の属人化を解消(情報共有・複数担当制)
生産性向上の取組の参考例は?
厚労省の「介護分野 生産性向上ポータルサイト」が紹介されている。
📝職場環境等要件の参考資料は?
- 「処遇改善加算 職場環境等要件 取組事例集」 などが紹介されている。
【令和8年度 特例要件】
「ケアプランデータ連携システムと同等のシステム」とは?
令和8年3月13日時点で認定されているのは:
- カナミッククラウドサービス
- 富士通四国インフォテック
- コンダクト「でん伝虫」
- まめネット ケアプラン交換サービス
(最新情報は厚労省HPで確認)
特例要件は“加入するだけ”で満たせる?
加入だけではダメ。 実際に“利用”している必要がある。
実績報告書に利用実績を記載する。
4月・5月の処遇改善加算にも特例要件は必要?
4月・5月は特例要件は不要。
例外
4・5月に
- キャリアパス要件Ⅰ〜Ⅳ
- 職場環境等要件 を「誓約」で申請する場合は、 特例要件も満たす(または誓約)必要がある。
📝特例要件の審査で追加資料は必要?
一律の資料提出は不要。
ただし、必要に応じて以下の資料を求められる可能性あり:
- データ連携システムの利用画面スクショ
- 体制届出
- 社会福祉連携推進法人の認定書類 など ※保存期間は2年間
【その他】
市町村独自加算は、処遇改善加算の“総単位数”に含めていい?
含めてOK。


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