確定申告の時期が近づくと、「医療費や介護費って、どこまで申告できるの?」と相談されることが増えてきます。
特に高齢者の方を支援しているケアマネジャーにとっては、こうした制度の基本を押さえておくことが、信頼される支援にもつながります。
医療・介護にかかる費用は大きく、制度を正しく使えば“戻ってくるお金”も決して小さくありません。
でも、「どの費用がどの制度に該当するのか」は意外と複雑で、利用者やご家族も混乱しがちです。
そこで今回は、 高額医療費・高額介護サービス費・医療費控除の対象になる費用を、国税庁や厚労省の根拠つきでわかりやすく整理しました。
ケアマネとして最低限知っておきたいポイントを、実務で役立つ形でまとめています。 利用者からの相談対応や、家族への説明にもぜひご活用ください!
🧾 高額医療・介護・医療費控除の対象早見表(根拠つき)
| 費用の種類 | 高額医療費 | 高額介護サービス費 | 合算制度 | 医療費控除 | 根拠(要点) |
|---|---|---|---|---|---|
| 医療機関の窓口負担 | ⭕ | ― | ⭕ | ⭕ | 健康保険法に基づく自己負担(国税庁Q&A) |
| 薬局の薬代(保険適用) | ⭕ | ― | ⭕ | ⭕ | 保険診療の一部負担金(国税庁Q&A) |
| 介護保険サービス | ― | ⭕ | ⭕ | ❌ | 治療目的以外は医療費控除対象外(国税庁Q&A) |
| 訪問看護・訪問リハビリ | ― | ⭕ | ⭕ | ⭕ | 医療系サービスは控除対象(国税庁Q&A) |
| 老健の施設サービス費 | ― | ⭕ | ⭕ | ⭕ | 医療提供施設扱い(国税庁Q&A) |
| 老健の食費・居住費 | ― | ⭕ | ⭕ | ⭕※条件あり | 医療提供に必要な部分のみ(国税庁Q&A) |
| 特養・有料老人ホーム | ― | ❌ | ❌ | ❌ | 生活施設のため対象外(国税庁Q&A) |
| おむつ代(市販) | ❌ | ❌ | ❌ | ⭕※医師の証明 | 「おむつ使用証明書」が必要(国税庁Q&A) |
| おむつ代(施設加算) | ❌ | ⭕ | ⭕ | ❌ | 介護費用扱い(厚労省通知) |
| 介護タクシー | ❌ | ❌ | ❌ | ⭕※条件あり | 通院目的で通常交通機関が困難な場合(国税庁Q&A) |
| 福祉用具レンタル | ❌ | ⭕ | ⭕ | ❌ | 医療費控除対象外(国税庁Q&A) |
| 福祉用具購入 | ❌ | ⭕ | ⭕ | ⭕※医師の指示 | 治療目的で医師の指示がある場合(国税庁Q&A) |
| 住宅改修(手すり等) | ❌ | ⭕ | ⭕ | ❌ | 医療費控除対象外(国税庁Q&A) |
🔍 根拠のポイントをもう少し詳しく!
◆ 老健の食費・居住費が医療費控除に入る理由
老健は「医療提供施設」として扱われるため、
食費・居住費のうち医療提供に必要な部分は控除対象とされています(国税庁Q&Aより)。
◆ 市販のおむつ代も控除対象にできる!
医師が発行する「おむつ使用証明書」があれば、医療費控除の対象になります。
2年目以降は要介護認定+医師の意見書で代替できる場合も。
◆ 介護タクシーも条件付きでOK
通院のために通常の交通機関が使えない場合、タクシー代も医療費控除の対象に。
介護タクシーを使った場合は、領収書を忘れずに!
◆ 福祉用具の購入は医師の指示がカギ
治療のために必要な器具で、医師の指示がある場合は医療費控除の対象になります。
購入時の領収書と指示書をセットで保管しておきましょう。
🌟 まとめ:制度を知って、ムダなく申告!
医療・介護の費用は、制度によって対象になる・ならないが分かれます。
でも、ポイントはとってもシンプル。
「医療目的かどうか」が判断のカギ!
確定申告の前に、領収書や通知書を見直して、
どの制度が使えるのかチェックしてみてくださいね✨
🧾 ケアマネも知っておきたい!確定申告に備えて今からできる7つの準備
医療費や介護費の制度を理解するだけでなく、日頃からの“ちょっとした準備”が確定申告をスムーズにしてくれます。
ここでは、ケアマネとして利用者や家族に伝えておきたい、普段からできる7つの準備を紹介します!
① 医療費の領収書を必ず保管する
医療費控除を受けるには、病院・薬局・歯科・訪問看護などの領収書が必要です。
ポイント
- 封筒やファイルに「医療費」と書いてまとめておく
- 家族が代わりに管理してもOK
- 健康保険から届く「医療費通知」も保管しておくと便利
② 介護サービスの領収書・利用明細もまとめておく
介護保険サービスは、高額介護サービス費や合算制度の申請に必要です。
ポイント
- 毎月の「介護サービス利用票」「領収書」を保管
- 施設入所の場合は「領収書+給付明細書」をセットで
③ おむつ代を医療費控除に入れたい場合は“医師の証明書”をもらう
市販のおむつ代は、医師の「おむつ使用証明書」があれば医療費控除に入ります。
ポイント
- 初回だけ証明書が必要
- 2年目以降は「要介護認定+医師の意見書」で代替できる場合あり
- レシートは必ず保管
④ 通院の交通費をメモしておく
タクシー代やバス代は、条件を満たせば医療費控除の対象になります。
ポイント
- 日付
- 行き先(病院名)
- 交通手段
- 金額
をメモしておくと申告がスムーズ。介護タクシーは領収書が必須です。
⑤ 福祉用具を購入したら領収書と医師の指示書を保管
医師の指示がある場合、福祉用具の購入費も医療費控除の対象になります。
ポイント
- 購入時の領収書
- 医師の指示書
- 介護保険の給付明細書
⑥ 高額医療費・高額介護サービス費の“通知書”を保管
自治体や健康保険から届く通知書は、確定申告時に役立ちます。
対象となる通知書
- 高額医療費支給決定通知
- 高額介護サービス費支給決定通知
- 高額医療・高額介護合算のお知らせ
⑦ 家族と情報共有しておく
高齢者の確定申告は、家族が代わりに行うケースも多いです。
共有しておきたい情報
- 領収書の保管場所
- 介護サービスの利用状況
- 医療機関の一覧
- 介護保険負担割合証
🌟 まとめ:制度の理解+日頃の準備で、確定申告はもっとラクになる!
医療・介護に関する費用は、制度を正しく使えば大きな還付につながることも。
ケアマネとしては、制度の対象を理解するだけでなく、
「日頃から何を準備しておくといいか」まで伝えられると、利用者や家族の安心感もぐっと高まります。
確定申告の時期が来る前に、ぜひこの内容をチェックして、支援に役立ててくださいね!


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